出典: ブリブリー百科事典『ホジペディア(Hojipedia)』
このピアノの鑑定書や出典記事の内容について専門家やファンが疑問を呈していることをご了承ください。(2021年4月)
疑問点として挙げられているのは、「ポール個人が購入・所有した」「アビーロードスタジオで使用した」「ビートルズ後期の作曲・録音に使用された」「ポールがブロードウッド社に譲渡した」「時価8億円」など。(2021年4月)
要は歴代の日本人所有者・イベント関係者たちが騙された可能性が高いということです。(2021年4月)
ビートルズの伝説のピアノ(ビートルズのでんせつのピアノ)は、ビートルズの楽曲の制作や録音に使用したとされるベヒシュタイン社製のグランドピアノである。
解説
製造は1900年代初頭。製造番号79548。
1967年ころにポール・マッカートニーが個人的に購入し、作曲に使用。
その後、アビー・ロード・スタジオ、アップルスタジオ(Apple Corps#Apple_Studios)に設置され、ポールやジョン・レノンの演奏でビートルズ後期のほとんどの楽曲のレコーディングに使用していた。ビリー・プレストンも奏でたことがあるとされる。
一部の情報では『レット・イット・ビー』など楽曲のプロモーションビデオの撮影にも使用されたとされているが、それらの映像に使用されているのは別のピアノである。(伝説のピアノが写された当時の資料は見当たらない)
録音に使用したとされる楽曲
※録音日時はピアノが使用されたとされる時期を記載
※出典はTOKYO FM資料
* アルバム『イエロー・サブマリン』収録曲。1966年5月〜1968年10月録音(ただし、楽曲『イエロー・サブマリン』は、ポールが所有する前年の録音であるため使用されていない)
*『オブラディ・オブラダ』1968年7月録音
*『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』1968年8月録音
*『バースデイ』 1968年9月録音
*『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス』1968年9月録音
*『アイム・ソー・タイアード』1968年10月録音
*『セクシー・セディー』1968年7月・8月録音
*『ハニー・パイ』1968年10月録音
*『ゲット・バック』1969年1月録音
*『ドント・レット・ミー・ダウン』1969年1月録音
*『レット・イット・ビー』1969年1月録音
*『ユー・ノウ・マイ・ネーム』 1967年5月・6月録音
*『ジョンとヨーコのバラード』1969年4月録音
*『オールド・ブラウン・シュー』1969年4月録音
その後の所有者
1980年代、ブロードウッド社がポールと交渉して譲り受けた。
1990年頃に京都ピアノ技術専門学校創始者の松尾英孝理事長が買い付けて、日本に持ち帰った。この時期は資料として保管され、一般公開はされていない。
2012年頃に譲り受けた東京在住の実業家[だれ?]の意向でコンサートでの使用や一般向けに展示される機会が増した。
2015年には兵庫県の実業家コレクター[だれ?]の手に渡った。
2021年4月には売却にまつわるトラブルが発生したことが話題となった。(長崎県のNPO法人[だれ?]の仲介で大手通信販売会社[ジャパネット?]が8億円で引き取る予定だったがキャンセルされた)
展示・演奏会での使用
2012年大晦日のJFN特別番組『今贈ろう。あの人へ、胸いっぱいのありがとう!』内の「ニューイヤーライブ」にて、坂本美雨と武部聡志のセッションでビートルズ・ナンバーなどが披露された。また、2013年1月にはTOKYO FM本社エントランスホールで一般公開された。
2013年3月には、TOKYO FM主催のクラシックコンサート「JET STREAM 2013~Thank you from JAL」(サントリーホール)で、横山幸雄により『レット・イット・ビー』が演奏された。
2014年5月ころにチャーチストリート軽井沢2Fのステーキ&ハンバーグ店「ASAMA」にて展示された。
2020年12月から翌年3月末まで和歌山県有田郡の複合施設「湯浅えき蔵」の2階にある町立図書館で施設のお披露目も兼ねて展示されていた。
ビートルズが使用したその他のピアノ
* ブロードウッドのアップライトピアノ - 1872年製造。1966年頃からジョン・レノンがサリー州ウェイブリッジの自宅(通称ケンウッド)にて所有。『ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ』『グッド・モーニング・グッド・モーニング』『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』など多くの楽曲の制作・録音に使用された。その後はジョンが友人に譲渡。1983年にサザビーズに出品された。その後もオークションにかけられたことが度々話題となり、2019年のオークションでは実業家でNFLインディアナポリス・コルツオーナーのジム・アーセイ(英語版)が575,000ドルで落札した。(バイヤーズプレミアム込みでは718,750ドル)
* スタインウェイの白いグランドピアノ - ジョン・レノンとオノ・ヨーコの邸宅「ティトゥンハースト・パーク(Tittenhurst Park)」に置かれた。『イマジン』の映像に登場することで知られる。リヴァプールの博物館「ビートルズ・ストーリー」に常設展示されている。
* スタインウェイの木目ピアノ - 1970年製造。同年ジョン・レノンが購入し、アスコット・サウンド・スタジオに置かれた。『イマジン』作曲の際に使用したとされている。2000年にミック・フリートウッドが発起人となったサザビーズの音楽関連オークションで英国人歌手のジョージ・マイケルが海外流出を阻止するため総額167万ポンド(210万ドル)で落札した。落札当時も「ビートルズ・ストーリー」に展示されていたが、2001年から再び同博物館に常設展示された。
2007年には愛人男性Kenny Gossの発案で展示ツアーがアメリカで開催され、ジョン・F・ケネディやキング牧師の暗殺場所やカトリーナ台風被害があった場所などに野外展示された。予定にはなかったが、同年4月に銃乱射事件のあったバージニア工科大学にも緊急展示された。その後も平和を願うイベントなどで展示されている。
* ジョン・レノン最後のピアノ - 伝統的なアップライト式(ニューイングランドピアノ社製)を改造したタック・ピアノ。射殺される数時間前まで『Walking on Thin Ice』の制作に使用された。レコード・プラント・スタジオの所有だが、ホンキートンク向きの音色からジョンが別のスタジオにも持ち込むことを求めたほど惚れ込んでいたため関係者が「ジョン・レノンピアノ」と呼ぶようになった。エルトン・ジョンとの共作『真夜中を突っ走れ』(1974)やデヴィッド・ボウイとの共作『フェイム』(1975)にも使用された。
ジョン以外にもボブ・ディラン、ピート・タウンゼント、ドン・マクリーン、ルー・リード、エアロスミスなど錚々たるミュージシャンの録音にも使用された。
1987年のスタジオ閉鎖後にMoments In Time社がオークションで落札。2007年5月に再びオークションに出品されている。2015年から「ビートルズ・ストーリー」にほぼ常設展示されている。(2018年夏にThe Great Exhibition of the Northで展示)
* 『イエスタデイ』のピアノ - 1907年ベヒシュタイン製の木目グランドピアノ。1965年の映画『ヘルプ!4人はアイドル』の撮影で使用された映画スタジオTwickenham Film Studios所有のピアノ。ポールが撮影の合間にこのピアノで『イエスタデイ』を制作したとされる。スタジオ経営が傾いた1960年代末にリチャード・レスター監督が私蔵。2014年3月にオークションに出品された。(落札の成立は不明)
* トライデント・スタジオのベヒシュタイン・グランドピアノ - ロンドンのソーホーにあるTrident Studios所有のピアノ。『ヘイ・ジュード』やクイーン『ボヘミアン・ラプソディ』などの録音に使用された。2001年にオークションに出品されたが買い手がつかなかった。(予想価格は16万ポンド)
外部リンク
伝説のピアノの記事
* ビートルズゆかりのピアノの音色を、日本初オンエア!坂本美雨×武部聡志 ニューイヤーライブ PR TIMES 2012年12月28日
* 『THE BEATLESが愛したピアノ』を展示 エフエムサウンズスタジオのブログ 2013年2月6日
* 大沢たかお、「ビートルズ」が使用したピアノに感激 「彼らの魂が感じられる」 cinemacafe.net 2013年3月2日
* ASAMAに100年もののベヒシュタインのグランドピアノタイプB チャーチストリート軽井沢ブログ 2014年5月25日
* ビートルズゆかりの貴重なピアノが和歌山で展示!試演奏できるチャンスも IGNITE 2020年12月15日
それ以外のピアノの記事
* Beatles' piano used to compose hit song Yesterday 'to fetch more than £50,000 at auction' Mirror Online 2014年3月5日
* The Piano John Lennon Used to Write “Lucy in the Sky with Diamonds” Is Up for Auction Architectural Digest 2019年4月4日
* 2019年にジム・アーセイが参加したオークション GottaHaveRockandRoll.com
* ジム・アーセイの2019年4月20日のツイート Twitter
* George Michael and John Lennon’s Imagine Piano: Tracking the Journey through News Clippings
関連サイト
* The Beatles Story, Liverpool
* John Lennon - Steinway & Sons